心が折れた話

 お久しぶりです。Najikoです。

 今回の記事はこう、誰に役に立つとか、誰に読んで欲しいとかは一切ない完全な私怨と愚痴です。なんでそんなことをわざわざブログに書くかと言われれば「とにかくなんか書かないと気が晴れないから」としか言いようがありません。読んでもらうことより書くことが目的です。自分の為に。

 突然の自分語りですが、わたくしは人に置いていかれるのが大変苦痛です。疎外感と劣等感をいっぺんに味わうのが耐えられません。それは例えば、自分だけうまくできない、といったものも含まれます。わたくしはとにかく、実力で勝敗が決まる勝負を避けます。子供の頃からゲームは好きですが対戦になるとそれはもうはちゃめちゃに負けてカモられるだけなので、対戦するのが大嫌いでした。下手なのです。しかし、周りがのんきに楽しみながらそこそこの腕前を持っているところに無茶苦茶努力して追いつくのも大昔の野球漫画みたいでとても辛いので、勝てそうにない試合は避け続けてきました。

 それはもう仕方がありません。拗らせてしまったものを矯正するのは大変です。人間、向き不向きがあるのですから向いてないことにストレスをかけられるよりは競わなくて済むもので心を満たす方が幾分健康的です。ですから、VRCでもわたくしはPvPのFPSワールドなどはあまり乗り気でなく、よく観戦していました。やりたくなければ見ていればいいわけですからそれはなんてことありません。ところが、そんなわたくしがうっかり足を突っ込んでしまったワールドがありました。

 それがPandoraです。Pandoraは広大な土地に作りこまれた掛け値なしに美麗で壮大な世界を駆け巡り、謎に包まれた仕掛けを解いていくワールドです。はじめはEp.1から始めて、そこでは案内人の方の手を借りてなんとか最後まで行けました。そして最近Ep.2以降をフレンドと案内人なしで攻略していました。

 話が前後しますが、わたくしがPandoraを知ったのはまだチュートリアルワールドで初心者案内の写真に写り込む亡霊だった頃のことです。こんなうわさを耳にしたのです。
 「Pandoraっていう難解な謎解きワールドがあるんだが、そこは何㎢もある広大なワールドで、とても独力では回りきれないらしい。それをやろうものなら何日もかかることになるから、普通はそんなPandoraを知り尽くした「マスター」が案内をするPandoraツアーに参加してようやく普通に遊べるということだが、それでも数時間は平気でかかる。近頃、その中でも最も広大なEp.4が公開されたとか……」
わたくしはそれを聞いた時、途方もない話だと思いました。最初から、そんな大変なところに挑もうとは思いませんでした。しかし、時は過ぎ、フレンドも増えてわたくしもそのツアーに参加する機会があったのでEp.1をやったわけです。謎は確かに難解で、思うところが色々あるのですがそれについては後述します。しかしこの世界観、続きは気になります。またのちのエピソードのツアーに参加するかな……と思っていましたが、最近フレンドが独力でワールドを巡っているのを見て、つい首を突っ込んでしまったのです。

 確かに噂通り、攻略には日数を要しました。それでも力を合わせれば、と言えればよかったのですが、実際にはフレンドが謎を解いていくなかわたくしは独力では一つもロクに解答できませんでした。この時点で結構しょんぼりなのですが、解けなかったものは仕方ありませんし、同時に挑んでいる以上は「一応は一緒に考えた」というところで納得がいきます。それに、しょんぼりするぐらいなら手を引けばいいかと言えば、先の事は気になるし、フレンドと取り組んでいるのが楽しくて行っているのですからそうもいきません。ここまできたらあとで別に案内人のツアーに参加する気にもなりません。もうこれはわがままというほかないのですが、なんでそんなんなのかと尋ねられてもそれはホラーワールドが苦手な人に「なんで苦手なんですか」と尋ねるのと大差ありません。理由は出ますが最終的には「そういうもんだから」としか言いようがないのです。Pandoraの謎と一緒です。そして、時に怖いもの見たさでつい苦手なホラーワールドに行ってしまうように、わたくしも「最後まで見たい」というモチベーションだけは持ってくっついて行っていました。人間、わかっていてもやめられないことや「そんなことで」と思われるところに固執することは誰しもあると思いますが、今まさにそういう状態なのです。

 問題は、攻略はいつも一緒とは限らないことです。時にはわたくしがインしていないタイミングでフレンドが謎を解くこともあります。ここで「置いて行かれ」が発生します。謎解きはバラしてしまえばおしまいですから、フレンドも気を遣って「こんなんだったよ」とは言わないでくれます。それでわたくしはひとまずソロで追いつくためにその謎に独力で取り組むことになります。しかし、どれもこれも一人ではいくら考えても一向に解けずに結局は首をかきむしるような苦しい思いをしてヒントを乞うことでなんとか最低限の解答は出して次に進んでいるような有様でした。そもそも、Pandoraの謎は普通の謎ではありません。「これは解けない俺が悪いのか?」と言いたくなるような仕様のものがままあるのです。全部ではないですが。具体的に例を挙げていくと、

・解答に使うものが何かわからない
・解答に使いそうなものを操作しても正答以外には一切反応しない
・手がかりが答えに結びつかない、答えを見てもなお一意に結びつくと思えない
・そもそも手がかりが少ない
・答えに何を要求されているのかわからない
・バグで謎解きに必須になる手がかりが出ない
・必須の手がかりが解答する箇所から数キロ離れているところにあり、場所は示されない
・仕掛けは存在するが一切使わないもの(いわばダミー)がある
・他の収集要素をコンプしないと出ないものがある

など、おおよそ人が解くようにデザインしているとは思えないものもあります。なお、これはまだ単独で解答する場合に限る話で、これがワールドに2人以上いる場合、

・同期ズレで攻略が不能になる
・でも2人以上必須の謎がある
・2人いると表示のみが壊れ、3人以上いるとギミックが動かなくなる箇所がある

等更なる不具合が発生します。こればっかりはVRCの仕様もあるので仕方がない部分もあるのですが、「案内人が必要な難易度設定」と「2人以上必要なギミック」とは矛盾する内容です。しかも今のところ攻略中のEp.3まで毎回複数人必要なギミックが存在し、複数人で行くと壊れるギミックも同時に存在しています。それでも、解いたものが謎解きとして普通に成立しているような内容なら「あー、これは一本取られたー」とそれなりに楽しんではいたのですが……

 そんな楽しみも砂上の楼閣。わたくしは今回の謎解きで完全に心が折れてしまいました。色々あったのですがまあ、具体的な謎の答えは書かないようにしつつもそこで何があったかにかなり触れる内容は書きたいのでここまで読んでなお独力で全部やりたいという方は是非ブラウザバックしてください。ここまで愚痴にお付き合いいただきありがとうございました。

一呼吸置きましょう。

穴埋めのボーナスステージ(?)をご覧ください。

時には気晴らしも大事です。

では書きます。

 その謎は、手がかりをもとにある数字を入力する謎でした。数字を入力する、という解答方法は分かるのですが数字が何桁なのか、そもそも数字を入力するのが最終目標なのかは最後までわかりません。そして、その手がかりは他の仕掛けに所定の操作を行うことで変化する、対になる個所から得られます。それぞれ、

A.視覚では捉えられないが直接答えに結びつく(と、あとからわかる)手がかり
B.視覚で捉えられるが答えを見ても関連性がよく分からない手がかり

でした。実はこのヒントは、対になっているもののいずれも同じ数字を示す手がかりであると後でわかりました。しかし、その理由は結局わからずじまいでした。というのも、この手がかりを与えてくれる対になっている存在がそれぞれ同じ数字を同時に提示するに至ったのは単なる結果であり、実際にはそれらが結託して1つの答えを作り出した可能性も考られたからです。つまり、このAとBの手がかりはそれぞれ「数字を導き出すものではないか」と類推できたとしても、それを組み合わせるものなのか、単独で使うものなのか最後までわからないのです。

 さらに、それらの手がかりのうちBは所定の手順を踏めばいつでも視覚的に認識することが出来ますが、Aの手がかりは視覚で捉えられない上、そのうち重要な一つは所定の手順を踏んでも一回しか提示されず、気づかないと二度ともらえません。そこだけは他の手がかりがイマイチ答えに結びつかないBの方を参考にすることになります。Bの方はほとんど数字に結びつかないので、この時点では手がかりなのかどうかもよくわかりません(しかも前述のとおり解答中はAとB両方使うのか、どちらかから読み取ればOKなのかは判別できません)。さらにわたくしが行ったときはバグでAの手がかりの内必須のものが一つ得られない状態になっており、この時点で完全に詰んでいました。それでフレンドにヒントを求めたのですが、そこでエリアガイドを読めば手がかりが数字に結びついてくることを教えられました。しかし、このエリアガイド、メニューからいつでも見られるものの、他の箇所では謎をクリアしなければそもそもその場所の説明が表示されないのがほとんどでした。しかし、この謎については何故か途中で本文が解放されるようになっているのです。それに気付かなかったわたくしですが、まあそう言うこともあるとここでは割り切って本来クリア後に読ませるものであろうエリアガイドを途中で読んで、かろうじて手がかりに従った数字をいくつか導き出します。しかし、入力を試みても当然正答には至りません。だって、この時点で必須の手がかりを1つ得られない状態になっていますから。もう完全にドツボにはまっています。バグで解けないのか、自分が気付かないだけなのかすらわからないのです。それで、仕方がないのでわたくしは手がかりの1つ1つを照会して「この手がかりの解釈はこれで正しいのか?」とフレンドに尋ねました。もはやほぼギブアップ状態です。そこで初めて、一つの手がかりが得られない状態になっていることが判明し、これまた仕方がないのでそこの値だけは教えてもらいました。しかし、これでもなお前述の「これをどう使うか」がいくら考えてもわからず、数十分ああでもないこうでもないとやり取りをした結果ようやく解答が済みました。結局Bの手がかりは答えを見ればかろうじて結びつけが出来る程度で、そのうち2つはいくら考えても結びつかない上フレンドもなぜそうなるかはわかりませんでした。

 そして、答えてもなお、納得がいきませんでした。それらの数字は話の流れから行けば、入力装置の持ち主が設定した、という前提で手がかりとの関連付けが成り立ちます。しかしその最後の桁は、エリアガイドによれば持ち主の散り際に残された数字が手がかりということでした。でも、持ち主がそこで散ったのならその数字は誰が設定したのでしょうか? この時点で手がかりと答えを関連付ける前提条件と矛盾しています。にもかかわらず、そこは「散り際に残った数字だから最後の桁」という理由で答えになっているのです。それは理屈が通らないんじゃあないでしょうか……

 しかし、この記事は「そんなもん誰が解けるんじゃ!」と思いました。おわり。とは締めくくれないのです。なぜって、「解けてる人は解けている」からです。そしてわたくしは解けなかった以上、「解けなかった人」なのです。これまでも単独で解けなかったところに追い打ちを受けてすっかり落ち込んでしまい、勝手に自信がなくなってしまいました。先は気になるのでこの先にも挑みたい気持ちはある。けれどもこれから先もきっと、バグで解けないのか、自分が気付かないのか、何を使って何を使わないのか、手がかりは足りているのか……といった組み合わせ爆発で頭がパンクした挙句自分だけわからずじまい、という辛い状況に陥るかも知れないと思うとそれはそれで何とも言えない気分です。板挟みは精神に悪影響を及ぼします。

 Pandoraは「マスター条件」として設定されている隠し要素を解いた証明になるスクショを提出すると、そのマスターの証となる画像を受け取ることが出来ます。これがいわば「マスターバッジ」です。フレンドは「解いてはいるけどもらわなくてもいい」と受け取っていないのですがわたくしはせっかくだから、と自分が解いたわけでもない謎の解答後の写真を自撮りしてEp.2までのマスターバッジをもらっていました(1はヒントをもらいつつ一応単独で答えたところもありましたが)。写真のように自慢気につけていますが、「すごいねー」と褒められると実際には心苦しいものがありました。一身で戦い抜いて犠牲になった錆兎のお陰で鬼殺隊に受かった義勇さんが「俺は柱なんかじゃない」と言っていたのと同じような気分を味わう日が来るとは思いもしませんでした。しかし、義勇さんに倣うなら想いを継ぐという意味で、このバッジを以て「自分と同じ苦しみをフレンドが味わうのを避ける」ことができると思っていました。自分で解答してないけど一応仕掛けは分かるのですから(未だに答えだけわかって仕組みが分からない箇所がありますが)。最初にPandoreの噂を聞いた時は「広いから案内が必要なんだ」と思っていましたが、それだけではないということを十分に思い知りました。「ここの解答に何が必要で、仕掛けの意味や動かし方や順番はこうで、正常に機能しているか、壊さないようにするにはどうすればいいかを教え、どう考えても一意に答えが決まらなさそうなところはうまく補う」といった存在がいなければわたくしのように永久にのたうちまわる羽目になる人が出ること請け合いだからです。案内人の真の存在意義はそこにあったというわけです。しかし、先人は案内なくしてそれを潜り抜けてきたわけで、そうでなくとも踏破した人は案内を受けながら自分で答えを導き出したことでしょう。結局わたくしはどっちもできなかったので、今回打ちのめされた結果バッジをつけてるのが急に恥ずかしくなってしまい、外してしまいました。まあそれでも、せっかく案内はできるので行ってみたいと思ったら声をかけていただいたらそれは喜んで行くのですが……

 まあ、そんな感じです。特にオチもないハイパーお気持ち記事です。人間の心はどうして些細なことで荒んでしまうのでしょうか。客観的に見てもあんまりにもあんまりなのはわかっているのですが、わかっているのと折り合いをつけることは遠く離れているのでこうした記事を書いてしまうんですね。アウトプットの方法は人それぞれです。そしてわたくしはそれでもなお、性懲りもなく先には進もうとするのです。その結果、「吉兆」が自分の中に残されれば僥倖ですが、果たして……

カテゴリー: VRC

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