保証不能の金剛不壊

 おはNajikoです。マンスリー? Najikoのお時間です。

 皆さん、「かわいそうかわいい」はお好きですか。多分好きだと思います。お前も好きなんだろ、お前も、お前も!! すみません、取り乱しました。いいと思います。癖の多様性は守られるべきです。

 けど悲しいことに、創作には地雷という概念があります。踏んだら即死! それが例え傍から見れば「いやそんなことで」と思うものであっても、卒倒する人は卒倒するわけです。わたくしにとっては「かわいそうかわいい」がその一つにあたります。一般的な地雷事情に鑑みて、これは比較的ポピュラーな地雷なのでは? と思ってみたりもするのですが、案外そうでもないんですね。

 いやいやしかしです。「かわいそう」なキャラクターはこの世の中には掃いて捨てるほどいます。実際に文字通り掃いて捨てられてるようなキャラもいるでしょうね。かわいそうに。けどそれはしょうがありません。実際には理由もなくかわいそうなキャラクターなんてのはそんなにいないからです。まあ「不遇」という意味で無暗にかわいそうなキャラクターはいますが、わたくしが踏んだら卒倒するのはもっと過激なものです。いますよね、そういうキャラ。ミーティとか。あのレベルの話です。けどもちろん楽しくはないですが、別にミーティを見て卒倒はしません。だって、ミーティは「一次創作の物語の一部」だからです。演出過剰だとか、描きたいだけとか、その辺は色々あるかも知れませんがそれは「一次創作」においては、作品そのものを「こんなん二度と読むか!」と思わない限りは許容することができます。それは、その要素なくしては作品の同一性を保てない要素だからです。それを加味してもメイドインアビスは面白いと思うから別にいいし、本当にしんどかったらその作品からは遠ざかればそれで済みます。

 ところかわってここは二次創作の世界。twitterなんかに流れてくるものは大体身近な作品の二次創作ばかりです。ここで話は変わりますが、みなさん「ゆっくり」はご存知ですよね。今や東方知らない人にまで広く大人気となっている、やたらなんでも動画で教えてくれるあのゆっくりです。そう、今でこそある意味国民的な人気を獲得したと言えるゆっくりですが……昔、わたくしがまだ若かった頃のこと、古の、いや、中生代くらいのインターネットをさまよっていたときのことでした。「ゆ虐」というジャンルの創作を目にしてしまったのです。どのくらいすごかったかと聞かれると、なんと「検索してはいけない言葉@wiki」にも載っているくらいです。そのレベルは3! それはまあ、いいんですけど、とにかく衝撃的でした。あのもちもちした人畜無害でかわいらしい生き物がですよ。ただただ、目を覆うような惨状に見舞われる、あんまりにもあんまりな内容……いや、けど好きな人は好きですし、それはいいと思います。最初に書いた通り、癖には多様性があるので。ただ爆撃に巻き込まれたわたくしはたまったものではありません。そんなにゆっくりに強い思い入れがあったわけではないですが、それでもなお心にささくれどころではない出血を伴う傷を負ったわたくしは、この「キャラクターの不可逆な破壊を伴う二次創作」が地雷となってしまったのです。

 二次創作とは「ヤマなしオチなしイミなし」が許容される世界です。つまり、「描きたいから書く」が大正義なのです。それに鑑みれば、(主目的が別にある場合を除いて)かわいそうなキャラクターがかわいそうに描かれている理由は明白で、「そのキャラクターがかわいそうだと楽しいから」ということにほかなりません。いじめじゃん! と思わないでもないですが、それもいいでしょう。だって、好きなんだから、どう描いたっていい。それが創作の魅力の全てです。それに、知らん作品の知らんキャラがかわいそうな目に遭っている二次創作を見ても、「ああ、気の毒に……」で済むわけです。だって知らんし。あるいは、そもそも原作でかわいそうだったキャラなら元々そういう運命を辿っているもんですから「こういうこともあるか……」となりますね。まだ卒倒してない。遠くの爆発を観測しているに過ぎません。

 が、しかし。これが卑近なキャラで、かつそんな運命とは本来無縁であったらば。その距離と威力は一気にわたくしを消し炭にしてしまいます。良く知ってるアニメやゲーム、漫画のキャラ、というのもそれはそれで高威力ですが、さらに桁違いのものがVRCでよく見るアバターです。VRCではアバターにどんな設定をつけるかは完全に個々人の自由であるがゆえに、毎日目にする同じ名前、同じ顔のキャラクターが目を覆いたくなるような、あるいはとても受け入れがたい仕打ちを受けているのを目にすることがあったりしちゃうんですね。やめてくれー!!
 そう……有名な人気キャラは大体二次創作では思いつく限りのエロいことをされた後、思いつく限りのエロでもない酷いことをされるもんですが、それがここまで身近に及んでくる機会があるなんて予想もしないですよね。こわいこわい……さらにこれが自分が使ってるアバターであればなおさらです。本来、創作とリアルは別々の物ですが、VRCではそれが自分の姿となるわけですから、延いては「そんな怖いこと考えてる人にVRCで会ったら何されちゃうんだろう」と思わなくもないです。まあ、それは杞憂というものですが……

 わたくしの場合、地雷がもはや骨も残さない威力になるパターンが一つだけあります。それは「たまなつちゃん」を一個のキャラクターとして考えていることに起因します。そうです。今は全くそのような心配はなく、今後もないとは思うのですが、毎日アホみたいにtwitterにたまなつちゃんのことを書いているうちにたまなつちゃんが人の目に留まり、二次創作でひどい目に遭わされる可能性が……絶対にないとは言い切れません。

自分から不遇キャラみたいにしてるじゃんと言われるとそうなのですが別に全然、不可逆な破壊を伴っているわけでもない、愛嬌程度の話です。それにもしそのような二次創作ができたとしても、それは「たまなつちゃんが好きだから」であるはずです(そうでなければ単なる嫌がらせなので)。だから本来は、何も悪いこたぁない……のですが。それとは別に、わたくしはそのような世界線の存在を許容できないでしょう。せめて、たまなつちゃんだけは……いついかなる場合においても健やかで完全な姿であってほしい。実際のところ、一次創作の段階で「うちの作品はエログロ禁止だからね」と言っている方も少数ですが見かけます。ところが、じゃあわたくしも、と言えるかというと、つまるところたまなつちゃんは「あまなつちゃん及びしらたまちゃん」であり、わたくしはそこに対して何らの権利も持ち合わせてはいません。そしてその2体はいずれも、規約で縛れる要素も持っていません。だからわたくしは、どれだけたまなつちゃんの平穏無事を願っても……金剛不壊の存在であれかしと願っても、それを保証することができないのです。とてもつらい。

 たまなつちゃん、銃を持ちなさい。偽・デュランダル(のキーホルダー)も持ちなさい。体を1680万色に光らせなさい。……怪異に負けないように、自分も怪異になりなさい。

嗚呼……けれどそれでは……わたくしは自らの手で、たまなつちゃんを怪物にしてしまったというのですか。それはあんまりです……だって、わたくしはただ……守りたかったから……
 でもいいんです。これでもたまなつちゃんは普通の姿に戻れるので、何らの力も持っていないよりはずっとマシです。どうせだから、幽霊たまなつちゃん改変も作ったらいいでしょうか。幽霊は不滅ですからね。けれど、健やかに生きていてほしいから死んでもらわなきゃならないなんて、そんなことがあっていいのでしょうか。いや、それはさすがに……

 そんなところです。たまなつちゃんのことはともかく、twitterではこう、見たくなくてもボケーっと眺めてると目に入ってくる創作はごまんとあるわけですね。その中に、特大の地雷が混じっていたら……もう、2回目の地雷を踏まないためにはブロックするしかない。ちょっとばかし悲しいですけどね。でも仕方ない。たまなつちゃん以前にわたくしの精神衛生を守るためには……

 では、またVRCでお会いしましょう。
あでゅ

カテゴリー: VRC

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